【こんな症例も治りますシリーズ　４３３】　猫の食欲不振と頻回の嘔吐　も適切な診断と治療で治します

猫ちゃんのストレス状態の見た目です。
眼は見開き、瞳孔も大きくなり、耳は横に平らになり、ひげが前を向いた状態になるでしょう。
あなたの猫は隠れて、逃げられるように彼らの体を平らにするかもしれません。
しかし、それ時に触れようとしないでください。

 

参照サイト：

https://bit.ly/361G6NK

 

 

ミックス猫　８歳　オス（去勢実施済み）　です。

 

【　３日前から食欲がなく、１日に何度も吐いている　】とのことで来院された猫ちゃんです。

 

 

◆◆　ネコちゃん、ワンちゃんの消化器病で、元気食欲が無く、嘔吐する症状には要注意です。

 

 

■　特にネコちゃんが十分に栄養を取れなくなると、体の中の脂肪が分解され、肝臓に急激に蓄積するため過剰な脂肪が蓄積することで肝機能障害を起こす、肝リピドーシス病気が起こることが知られています。

 

 

■　嘔吐、下痢などの胃腸障害が見られ、脱水症状、黄疸（白目や皮膚、粘膜が黄色くなる）などの症状が現れ、肝臓機能の低下が進行すると痙攣や意識障害などの神経障害が起こる可能性があります。

 

 

■　今回はまず、レントゲン検査と血液検査をさせていただきました。　幸いにも肝機能等に目立った障害は見られませんでした。　また消化器病でよく見られる急性膵炎の検査でも陰性でした。

 

 

■　飼い主様からお話を良く聴いてみると、少し前に新しいマンションに引っ越されたばかりで、さらに壁紙を好みの柄のものに張り替えたとのことでした。　またそのマンションの向かいにもマンションが新築中で、日中は埃っぽいということで、ストレスを感じているかもしれないとの事。

 

 

 

◆◆　壁紙を張る接着剤が原因となるシックハウス症候群はネコちゃんにもあります。　今回は、日中は騒音や埃も多いということでしたので、空気清浄機と夜の換気を徹底してもらうことにしました。

 

 

 

■　すると食欲も回復し、吐くことも無くなったそうです。

 

 

■　ネコちゃんは引っ越しや騒音、匂いや新しい仲間といった様々なストレスの中で暮らしています。　何か行動の変化が生じてお困りの際は当院までご相談ください。

 

 

獣医師　天野雄策

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